2004年7月3日土曜日

くたばってしめいとフランス人

私の友達にサンパなフランス人がいる。
日本に来て8年目。
日本語は流暢という域を超えて、普通の日本人より尊敬語や謙譲語がきっちり話せるし、しかも福岡弁も流暢な面白くて頭のいい人だ。

知り合ってもう半年以上経つのだが、
今日初めて日本に来たきっかけを詳しく聞いた。
「留学生として来日したとね。言語が好きで。」

ふーん、で、何を勉強したの?
「二葉亭四迷の論文を書いたねー」

え???二葉亭四迷?
そう、あの「くたばってしめい」であり、浮雲であり、言文一致運動の二葉亭四迷だ。
フランス人のくせに二葉亭四迷に手を出すとは。
スゴイ・・・・。

ちなみに一緒にいた日本人は人の名前だと理解するまでに数分要した。それはちょっとヒドイ。

日本でフランス人の人と知り合って話すとクロサワ、ミシマ、オヅ、カワバタなどなど日本映画や文学の大御所をよく知っている。
もちろん、日本に滞在にしているぐらいだから日本好きで日本に詳しいのは当たり前と言ってしまえばそれまでだが、在日する外国人の中でもフランス人はずば抜けていると思う。

私の友達の話に戻れば翻訳書ではなく原文で読んでいるから更にずば抜けている。

「云ふ」ってなんやー
とか思ったそうだ。
「このいぬハくろデ、よくほえマス。」
となぜだか登場してくるカタカナにも苦労したとか。日本人でも原文はハードル高いよね。

そんな彼の苦労話を聞いているうちに、
私も日本人として近代文学を読んでみようかなっと
触発された。

二葉亭四迷についてフランス人と盛り上がる。
違う視点があって面白そう!

よし、浮雲から始めよう。

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