2004年7月28日水曜日

ハリネズミな関係

大学時代の友達でハリネズミの関係みたいな友達がいた。似たもの同士で一緒にいるとわかりあえた。彼女の突飛に見える行動も私にはどうしてだかわかったし、私のこともよくわかってる子だった。

似たもの同士で理解しあえるってことがわかると頻繁に会うようになった。そうするとなぜだかうまくいかなかった。毎日会って毎日おしゃべりすると思ったよりも居心地が良くなかった。互いのあくの強さがちょっとづつぶつかった。

同種類だから近くにいると安心する。なんとなくよりそってもみたくなる。けれども、近づきすぎるとお互いのもつトゲがちくちく痛い。それって、私たちハリネズミみたいだねって笑った。

行動的で好奇心旺盛で無防な私たちは、海外旅行もチャレンジャーだった。待ち合わせはアイルランドのダブリン。そこからヨーロッパ最西端の島アラン諸島まで一緒に旅をした。たった一泊二日を供にして、それぞれの旅に戻った。道中あんなに仲良しだった2人は旅から帰るとまたさっぱりした関係に戻った。

きっとお互い一目おいていたんだろう。ライバル意識みたいなものもあっただろう。単に親しい友達に送る視線とは違うものを確かに私は持っていて、この子にはかなわないと思う反面負けたくないと思う気持ちがいつもあった。親友と言う言葉はあてはまらないかもしれないけれど、特別な存在だった。

卒業して3年も経つとそれぞれの道が分かれてくる。彼女は秋から留学することになった。私のハリネズミが遠く旅立つような感じがする。でもきっと何年後かに会っても意気投合できるんだと思う。

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