2004年7月17日土曜日

無骨な宣伝??

現在公開中の『イザベル・アジャーニの惑い』http://www.elephant-picture.jp/madoi/
私は去年のフランス映画祭横浜の開催中にこの作品を観ていた。そのときは原題のタイトル『アドルフ』を使用していた。

見所はイザベル・アジャーニの美貌であり、それに近づくスタニスラス・メラールの美しさも超一級。二人の美しさを観ているとそれでよしの映画だが、原作はBenjamin Constantの『アドルフ』だし、恋する美青年の苦悩がはかなくも美しい絵を観ると、やっぱり映画のタイトルも『アドルフ』のままでいいじゃんと思ってしまう。

日本でのイザベル・アジャーニの知名度にあやかってか邦題を『イザベル・アジャーニの惑い』にしたのだろう。宣伝だってイザベル・アジャーニが主演といちいち説明しなくてもいいから近道だ。

去年公開された『僕の妻はシャルロット・ゲンズブール』の時もそうだった。原題は『僕の妻は女優』で、シャルロット本人も自分の名前が邦題に使われているのは映画の意図することとは違うと正直に答えていた。

映画の邦題へのタイトル化は難しい。宣伝マンを悩ますのだろう。原題のままでは面白さも伝わらない。特にフランス映画はただでさえ知名度が低いだけに、主演女優の名前を使っちゃえってことになるんだろう。宣伝の戦略には仕方のないことだ。でも、ハリウッド映画だったら、『ニコールキッドマンの惑い』なんてタイトルはありえないだろうな。そう思うと日本で観るフランス映画の宣伝って無骨だよね。

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